カレー系バックパッカーのブログ

世界一のカレーを求めてどこまでも

県境、国境なんか関係ねぇ!

ゾウの上でカツアゲ

アユタヤーの遺跡をトゥクトゥクで一通り観光し、ゾウ公園へと向かった


ゾウ公園とは、ゾウに乗ってアユタヤーの遺跡を回れるという豪華な場所だ
トゥクトゥクから降りて、モノレールの駅のようなゾウ乗り場へ向かった


ゾウに乗る順番を待っていると、ゾウ使いとゾウがセットなのだが、
その中に1人だけクセが強過ぎるゾウ使いがいた

見た目を簡単に説明すると、清潔感を完全に失った男 なぜか1人だけ象の上でバナナを食っていて、ほかのゾウ使いにからかわれたりしていたが、全くの無視 鋼のハートも持ち合わせていた


順番待ちをしていて、あのクセの強いゾウ使いは嫌だと、スリザリンを嫌がるハリーポッターの如く2人で祈ったが、祈りは通じずクセ強ゾウ使いに当たってしまったのだった


ゾウ使いを変えてくれとも言えず、2人でゾウに乗り込む
クセ強ゾウ使いはとくに挨拶もなくひたすらバナナを食い続ける そして残ったバナナの皮をゾウに食べさせる


この人はもしかして、人と会話は出来ないがゾウと会話ができるんじゃないかと思わせるぐらいの連携プレーだ ゾウとのシンクロ率は優に100%を超えている


ゾウに乗って遺跡を回っていると、ゾウ特有の揺れが酔うことに気づいた
友だちと象酔いと名付けた


回転率を重視し過ぎて象渋滞も起こった
隣でゾウに乗ってる人と微妙に気まずかった


遺跡を眺めたり、象の背中に生えている毛を触っているとあっという間のゾウ乗り30分コースが終わろうとしていた


しかしゾウから降りるホームの近くでゾウが停止 何かと思うと,
あの喋らないクセ強ゾウ乗りが口を開いた
「300バーツ」
おいおいおい こちとら乗る前に1000バーツ払っているのに、
追加でチップまで貰おうとしやがるのか
もちろん2人揃って
「ノー!!」断固拒否だ


クセ強ゾウ使いは無視
諦めただろうと思ったが、ゾウは一向に歩かない
後に出発したゾウ達が僕らのゾウを横目に通り過ぎて行く


ゾウの上で5分、10分と時間が過ぎて行く
30分の遊覧コースがもう1時間近くになっていた
チップを払わないと、本気でゾウから降ろさなつもりのようだ
そして一定の間隔で「300パーツ」と言う、クセ強ゾウ使いにだんだん恐怖を感じてきた
何よりゾウを操って自分たちを襲ってくるのではないかと思うぐらいの異様な空気


悔しくも自分たちの敗北を認め、泣く泣く300バーツを払うことにした
クセ強ゾウ使いはニヤッと笑うとゾウを操りホームへ向かった

チップをもらったらこの笑顔である🐘


ホームへ着くと緊張感と象酔いでかなり疲れていた 
まさか人生初めてのカツアゲがゾウの上だったとは…
もうゾウは乗らなくていいなと友だちと言いながらアユタヤーを後にした


続く