カレー系バックパッカーのブログ

世界一のカレーを求めてどこまでも

県境、国境なんか関係ねぇ!

孤児院で非常勤講師

今まで生きてきて、ムチャ振りをされる事は多々あった しかし、その全てを越えてくるムチャ振り 授業をやってくれという振りに僕らは動揺した


異国の地で言葉も通じない そもそもどうやって教えればいいかもわからない
何より高校時代成績が悪過ぎて、欠点課題を封筒が分厚くなるくらいどっさりと貰っていた2人なのだ


最初はノーやディファカルトと言いまくったが、
強制的に教卓へ立たされ子ども達が集まってきた


集まった子ども達は10人くらいで、年齢もバラバラ 中には4歳ぐらいの子も居た
皆んなマジックショーが始まる前みたいなワクワクした顔で僕らを見る
そんな顔を見ると、下手な授業はできないと思い必死に2人で授業の進め方を考えた


話し合った結果、英語の穴埋め問題をする事になった
ダイティがホワイトボードに独自のセンスを持った絵と、穴埋めの英単語を書く
子ども達はすぐに察してくれて、みんな元気よく手を上げる
その中で自然と英語が得意じゃない僕は、子ども達を選当てる係になった


なんという事でしょう! 授業になっていたのだ! 子ども達はダイティの絵で爆笑し、穴埋めの英単語を必死で答える この時のダイティカンボジアで教員免許が貰えるレベルの授業をしていたと思う


大盛り上がりで30分ほどの授業が終了した
まさか異国の地での授業がここまで盛り上がるとは思わなかった
孤児院の先生からも凄いと言われ、この後お返しに授業を受けてみないかと尋ねられた
もちろんイエスと返事をし、孤児院の高学年クラスの授業を受けた


教科書が無かったので隣の子どもに見せてもらうのが少し恥ずかしい
授業の科目は英語だった


先生が綺麗な字でホワイトボードに英語を書く
たまに問題を当てられたが僕は英語が苦手だったので、横のダイティにこっそり正解を教えてもらうというジャパニーズカンニングスタイルで何とか難を逃れた


カンボジアの孤児院で授業をし、授業を受けるという貴重で楽しい経験ができた
一つ感じたのは、カンボジアでも欠点課題を貰う予感だった…


つづく

カンボジアの星空

日本人の恥にならないように、必死で中学一年生レベルの英語の授業に食らいつき、なんとかアホという事をバレずに切り抜けられたと思う。多分。


授業が終わるとカンボジアの先生に「生徒達と一緒にご飯を食べていかないか」と誘われた。

ぼくたちは1日遊んで授業をして腹ペコだったので、お言葉に甘えてご馳走してもらうことにした。


夕食はちょっと具の入ったスープとごはん

今まで食べたカンボジア飯で一番質素だった。

やはり孤児院も経営状態はあまり良くないのだろう

少し食べるのを遠慮してしまった。


子供達は文句一つ言わず喰らいつく

米一粒残さずに食べ切る

その時、ふと自分の小学生時代を思い出した。

不味いと言って文句を言う奴 牛乳嫌い!と一口も口をつけずに残す奴

日本は恵まれ過ぎてるなと感じた。


日も暮れてそろそろ帰ろうかという時間に

帰る時にダイティとご飯もご馳走になってしまったし、1日貴重な体験をさせて貰ったので寄付をしようという話になった。

いよいよ帰る時に校長先生らしき人に、「今日は一日ありがとうございました!お気持ちですが寄付をさせてください」とお金を渡そうとすると、ノー!ノー!と受け取ってくれない

いやいや、と僕らは渡そうとするが、断固として受け取ってくれない

結局僕らが折れて、寄付は渡せずじまいだった。

カンボジアに来てから、ぼったくりやお金をたかられたりばかりだったので久しぶりにお金には変えられない人の美しさに触れて少し泣きそうになってしまった。


そしていざ帰ろうと孤児院を出ようとすると、街灯が無い あたり一面漆黒。

あまりの暗さに戸惑っていたら、先生が明るいところまで送ってってやるよとバイクに乗って登場

ありがたや〜と先生のバイクを見ると4人乗ってるではないか!

ヤンキーでもバイクは4人で乗らんやろ!っとツッコんでしまったが、子供たちは軽いのでセーフという所か

日本だと生徒3人をバイクにノーヘルで乗せる先生が居たら、GTOも PTAも目ん玉が飛び出るだろう

田んぼに囲まれた漆黒の道を4人乗りバイクのライトが照らしてくれる

その時、ふと空を見上げると、空一面に輝く美しい星空見て、孤児院で感じた人の心の純粋な美しさと重なり、一生忘れられない光景になった。


街灯の所まで先導して貰い、本当に今日はありがとうと伝え子供達、先生と別れた。

なんていい日だったのだろう

明日でカンボジアとお別れ 本当にいい国だったとダイティと語り合うのだった。

ただ、そう簡単にはカンボジアから帰れなかった…

次回 ダイティ死す

デュエルスタンバイ!

ダイティ死す

事件が起こった…

カンボジア滞在最終日の朝

ドミトリールームで僕は目を覚ますと、いつも通り相方のダイチことダイティが寝ていた。

タイへ帰るバスの時間もあるので、お 起こしに行くと体調が悪い…と呻いていた。

体温計などという気の利いたアイテムは無かったので、おでこを触ってみると明らかに熱い

発熱している。 これはマズイと思い、思い当たる節は無いかと考えたらめちゃくちゃ原因っぽいのが昨日の夜にあった。


昨晩、孤児院からゲストハウスへ帰ると、流石に少ないご飯だったのでお腹が空いてしまい、ゲストハウス隣の看板娘がいる屋台へと向かった。

カンボジア最後の夜なので何か名物的な物を頂戴よ〜と伝えると卵が出てきた。

卵?ゆで卵なら日本の喫茶店にもあるやんと残念に思ったが、ここはカンボジア 看板娘が卵の先端を器用に割り、中身を見せて貰うとそこには、ひよこになりかけの何かが入っているのではないか…!

僕らはoh…と眉間に皺を寄せて食べる気が一気に失せてしまった。

人は不思議だ ゆで卵は食べれる 温泉卵もいける 生卵も頑張ればいける チキンは大好き でもひよこになりかけの何かは全く唆られない むしろこれを食うのか…と嫌悪感さえある。

ただこれを食べると凄く精が付くらしい カンボジアではご馳走なのだと看板娘

しかも看板娘があ〜んをして食べさせようとしている。全然食べたいと思わなかったが、ここでそんな物食べられないでちゅと言おうものなら、大和男児として切腹物である。

ありがたく頂戴すると、まず口の中でジャリっとした感触から始まり、醤油の様な濃いめの塩味とちょっと痛み気味のゆで卵の風味がお口の中でマリアージュ 美味しいとは言えなかった。

僕は二口くらいでもういいや…となったが、ダイティの方は美味しくは無いが、あ〜んしてもらえるのがたまらなく嬉しいみたいで無限に食う

あ〜んされる度にチャゲン!チャゲン!(美味しい)を連呼し。残りのひよこなりかけ卵を全て平らげてしまった。

こいつすげぇ…と共に全部食ってくれた事への感謝の念が湧いてきた。

それが昨日の晩の出来事だった。

絶対ヒヨタマ(ヒヨコなりかけタマゴ)のせいやん! コナンじゃなくてもわかる!

僕は食べた量が少量だったので、なんとも無かった。

チャゲン!チャゲン!とあ〜んしてもらう度に満遍の笑みだった彼は12時間後の朝、完全に体調不良の顔になった。


ヨタヨタと荷物をまとめ、ゲストハウスをチェックアウトし、タイ行きのバス停へと向かう

行きで色々トラブルがあっただけに、この体調不良の中、無事にタイへと辿り着けるのか…

つづく