カレー系バックパッカーのブログ

世界一のカレーを求めてどこまでも

県境、国境なんか関係ねぇ!

いきなり孤児院へ

アンコールワットから宿へ戻り休憩していると、同じドミトリーに泊まっていて農学を専攻している石河さんという方に話しかけてもらった


話では農学関係でシュムリアップの孤児院へ向かうので、
一緒に来ないかという誘いだった
もちろん興味があったので即答で行きます!と答え、また自転車でシュムリアップ郊外にある孤児院へと向かった

しばらく自転車を漕いで町の外れにある孤児院へ到着した
孤児院は赤土のグラウンド、宿舎、トタンの屋根だけ教室とシンプルな作りで、グラウンドには放し飼いのニワトリがヒヨコを連れて歩いているのどかな雰囲気だった


院長に挨拶をし、石河さんの農業の話などを聞いていると、
学校へ行っていた子供たちが少しずつ帰って来た


子供たちに挨拶をしてみるが、どの子も恥ずかしがりでスタタターと逃げられてしまう
しかし、こちらには興味があるようで一定の距離感で着いてくる
その距離がだんだん近くなってきて後ろ通ったなと思うと、ツンッと指で腰あたりを突いてきたり、ちょっとしたちょっかいをかけられるようになった


そうなるとこっちのもので、ちょっかいを掛けられた瞬間オーバーリアクションしたり、変な顔で怒るフリをしていると、子供たちの緊張も解けてきたようで一緒に遊ぶようになった


どの子もクメール語しか喋れないので言葉での意思疎通は全くできない
でも子供たちは動きや表情が豊かなので、通訳など必要無いくらい意思疎通ができた


戦いごっこは万国共通の遊びだった
石河さんの話によるとクメール人は戦闘民族だったらしく、そのせいかどの子もなかなか力が強く驚いた


日本での悪役レスラーの血が騒ぎ、子供にパワーボムを仕掛ける僕

夕方でもとても暑く、ボタボタ汗をかきながら次の遊び リヤカー爆走ごっこ
5人くらいの子供を乗せ、孤児院のグラウンドをダッシュし、カーブはドリフトで曲がってあげるというワイルドスピード並みのリヤカーテクニックでとても喜んでくれた

だが、調子に乗り過ぎてドリフトの最中、ボロボロのリヤカーに限界が来てしまい、
片輪がぶっ飛び、乗っていた子供たちも吹っ飛んだ
ヤバいと思ったが、みんな地面に寝転がりながら爆笑
ガンボジアの子供たちの強さに僕も笑うしかなかった


その頃ダイティは孤児院のパソコンの前に座り、子供たちが集まっていた
何事かと思い近づいて様子を見てみると、パソコンのタイピングゲームで無双していた
ダイティのタイピングスピードは、子供たちからすると爆速で歓声が上がるくらい盛り上がってた


その後、何故かダイティが相撲のように組みかかってきた
ちょっとした遊びで子供たちを喜ばしてあげるのかなと思っていると、
容赦無くぶん投げられてしまった
想定違いでカンボジアの赤土に沈んでしまい、悔しかったのでやり返そうと考えたが、
これ以上は教育上良くないと思い諦めた

1時間以上遊び、少し休憩していると孤児院の職員が来た
リヤカーを壊した事かなとビビっていると、「授業をしてくれないか」との事
カンボジアの非常勤講師が2人誕生した瞬間だった


続く

チャリで来た inアンコールワット

カレー以外の目標であった、アンコール遺跡群をチャリで回るという計画の当日
宿の横にある何でも屋さんで、自転車を借りる
この何でも屋さんは自転車から洗濯サービス、食べ物まで揃う日本のコンビニもビックリの機能性だった


だが貸してくれる自転車は当然ボロボロのママチャリだ
5台くらいから選べるが、どれも性能に大差は無さそうだったので適当に選ぶ
そしてパートナーとなる自転車に乗り、アンコール遺跡へと向かった


出発は昼前だったのでまだ暑さは大丈夫だった
遺跡の入り口まで7キロほど自転車を走らせる
ダイティは相変わらずのパワーで、バイクタクシーと併走できるくらいのスピードをママチャリでだしていた


パスを買い、遺跡へ入場
自転車で来るとまた違った良さがあった

チャリで来たポーズで写真を撮った

ひたすら自転車を漕ぎ、遺跡内を回る
昨日行った遺跡にも立ち寄ったが2回目でも飽きる事なく回れた


遺跡内ではほとんどの人がバイクタクシーで移動しているので、バイタクに乗っている人から注目されたり、応援される事もあった


日本猿ならぬカンボジア猿にも出会えた


遺跡間は結構距離があり、時間はあっという間に昼になっていた
昼になると恐ろしいぐらいの日差しと温度で、健康な成人男性でもクタクタになるぐらいハードだった
日に当たると死んでしまうゾンビのように影を探しながら自転車を漕ぐ
フラフラになりながらやっとの事でアンコールワットへ到着


ボロボロの自転車を停め、遺跡内へ歩いた
綺麗な直線の石畳の上を歩き、門を越えるとそこには、テレビや絵葉書で見た通りのアンコールワットが建っていた

ベタな事だが、テレビとは全く違う迫力、スケール、空気感に圧倒されてしまう


アンコールワットの内部はとても広かった
どの部分、どの壁にも美しい彫刻が施されていて、古代人のこだわりが詰まっているような気がした

アンコールワットの中庭を独り占め 贅沢な気分になった

1時間くらい遺跡を探索し、外にあるジュース屋でアンコールワットを眺めながらジュースを飲んだりしていた
やはり2人で感想を言い合うと、
ステキやんテカいなど国語力が心配な感想を言い合った


遺跡に感動した後は地獄の帰り道
脚が震えるくらい疲れたが、何とかゲストハウスまで帰る事が出来た
総移動距離は20キロを軽く超えていただろう


観たら人生観が変わるまで言うと大げさだが、アンコールワットの雰囲気、スケールは本当に凄かった 一日中アンコールワットのみでも充分楽しめるはずだ


続く

カンボジアの天才子役

夜のシュムリアップは想像以上に治安が良かった
裏通りにさえ入らなければなら、危険そうな人など見当たらない
バイクタクシーも昼ほどは客引きもしつこくなかった


しかし、僕からして一番怖いのは野犬だった
野良猫感覚で野犬がいるのだが、
どれも痩せていて飢えた目を光らせながら、うろついている

僕にとって野犬に噛まれる=狂犬病の公式が頭に染みついていたので恐怖だった


夜の街を歩いているとポメラニアンの様な小型の野犬の横を通った
そんなに気にしていなかったのだが、振り返ると目が合う
するとポメラニアン野犬はこっちに方向転換をし、小走りでやって来る
ヤバいと思いダッシュするとポメラニアン野犬もダッシュ
カンボジアナイトのドラッグレースの幕開けだった

現実ではこんな犬に追いかけられていたのだが、
僕の脳内では↓に変換されていた

なんとか逃げ切る事が出来たが、周りを歩いていたカンボジア人が野犬に異様にビビっている僕の姿を見てクスクス笑っていた


追いかけられた恐怖と笑われた恥ずかしさでその場でハラキリしてやろうかと思ったが、気持ちを落ち着かすために、癒しの看板娘2人がいる食堂へ向かった


食堂で食事をしていると、物乞いが来ることがたまにある
食堂にいる客一人一人にお金を貰おうとする姿はとても可哀想に思えた


今日は来ないなーと思いつつ料理を食べている時、ふと背後を見ると車椅子に乗り、
ボロボロの赤いシャツを着た10歳くらいの少年が
今にも死にそうな顔をして両手を差し出して来ていた


気配が全く無くいきなりの事だったので、うわっと声を出してしまった


ボロボロの車椅子に乗りながら、両手を小刻みに震わせながら差し出す姿は
見てられなくて財布からお金を取り出して渡した


するとお金を袋に入れ、車椅子をぎこちなく操り次の客の所へ向かう


カンボジアの闇の部分を見てしまった事で楽しかった食事も
みんなテンションが下がってしまった


気分転換をしようと、夜食のパンを買いに街中を歩いた


パンを買い、宿へ戻る途中歩いていると、
さっきの赤いシャツの少年が友達らしき集団と地べたに座っていた
仲間が居るなら良かったと思いながら隣を通ると、
少年がこちらに気づき当然の様にスッと立ち上がった


いや、車椅子いらんやないかーい!
とツッコミを入れると、さっきの死にそうな顔が想像できないくらいの笑顔
今日はこれだけ稼いだぜぇー!と言わんばかりに
お金の入った袋を自慢げにジャラジャラさせていた

そう、この少年は偽クララだったのだ


痩せてはいるが車椅子など全く必要のない子供で、家は無さそうだったが、
仲間達と楽しそうにお金をジャラジャラ鳴らしている姿は
日本の無邪気な子供と変わらない様に見えた


生きるための知恵を使い、ボロボロの車椅子と、
日本の子役もびっくりの演技てお金を稼いでいる
僕はこの少年に逞しさを感じた
さっき渡したお金も、もっと渡したいくらいだった


すると少年達は僕らが持っていたパンを見つけると、
食べさせてとジェスチャーをしてきた
どこまで逞ましいんだと思い、一つ渡すと仲間達で分け、笑いながら食べていた


何が幸せで何が不幸なのかを考えさせられる出来事だった
物乞い=可哀想な人と思っていたが、
少年の仲間達といる様子を見るとそんな事は感じなかった


この出来事で自分の適当な物差しで
人の幸福 不幸を測る行為は驕りだと感じるようになった


可哀想と簡単に決めつける事はその人を理解する事を辞める事
 ただの可哀想な人に自分の中で仕立て上げるだけだ


人それぞれ、国それぞれ、人には人の幸福の感じ方 人には人の乳酸菌
世の中はビオフェルミンのような世界だと思いながら眠った


続く